筆ペンミニ講座(7) 基礎知識編

現在【筆ペン ミニ講座】を開講中。
第7回目となる今回は基礎知識編。
上の写真でも、売り場にずらりと筆ペンが並んでますが、
ひとくちに「筆ペン」と言っても、実はかなり種類があります。
そこで、覚えておいたら役立つ、ちょっとした違いをご説明します。
< ペ ン 先 の 違 い >
主に「毛筆タイプ」「軟筆」「硬筆」の3種類があります。

毛 筆 タ イ プ (

動物毛または合成繊維を束ねたもの。
書道筆で書いたような、本格的な筆文字が書けます。


しっかりと曲がるので、線幅が太細自在。
力の入れ具合によって強弱のある、しなやかな文字が書けます。
が、その点が逆に、書道に不慣れな方だと力加減が難しく、
思ったようにきれいに書けません。
慣れが必要。
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軟 筆 (

筆のように1本1本の毛を束ねたものではなく、
スポンジ素材の"かたまり"のペン先。
フェルトペンのような感じ。
商品パッケージに「毛筆」と書いてない場合は、ほぼ「軟筆」です。


やわらかい"かたまり"なので、しっかりと曲がります。
力加減によって、線幅が太細自在。
毛筆タイプとちがって、曲線などを書いても穂先が割れることがありませんが、
カスレの表現はしにくいようです。
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硬 筆 (

硬めのペン先。
普段使っている「ペン」に近いので書きやすいです。


穂先は曲がりません。ゆえに、線の太さに変化が出せません。
力加減に関係なく、一定の太さの線。
郵便番号を書いたり、繊細な細字を書いたりするのに向いてます。
筆度は低め。
たとえば、「祝儀袋に宛名書きするから筆ペン買ってきてよ」と
頼まれて、テキトーに買ったものがこの硬筆だったら
「これサインペンじゃねーか!」と言われそう ┐(´∀`)┌

硬 筆 [ 筆 タ ッ チ ] (

しかし、そんな硬筆の良さは、"初心者でも書きやすい!"点です。
硬筆の中でも、ガッチガチの硬めではなく、
ちょっとだけやわらかめのものがあります。
それがこの「筆タッチタイプ」。


軟筆ほどやわらかくなく、硬筆ほどかたくないので、
線に強弱が付けられます。
(毛筆タイプ・軟筆ほどは強弱がつきませんが…)
初心者でも、筆で書いた"っぽく"見えます。
使い勝手もサインペンと変わらないので、慣れもいりません。
< イ ン ク の 違 い >




商品パッケージにも記載されていますが、大きく分けて
染料インクと顔料インクの2つがあります。違いは、
◆染料インク…水に溶ける。乾きがはやい。なめらかに書ける。にじみやすい。
◆顔料インク…水に溶けない。やや乾きにくいが、乾くと耐水性。耐光性あり。
例えば、はがきや便箋に文字を書くなら染料インク、
絵手紙やイラストを描くなら、色をつけることを考えて顔料インク、
といった使い分けができます。
また、インクジェット用はがきには染料インクのほうがオススメですが、
顔料インクでも「インクジェット用紙対応」と明記された筆ペンもありますよ。